研究成果

[Invited Talk] コンピューターグラフィックスの歴史と未来
土橋宜典
電子情報通信学会 スマートインフォメディアシステム研究会, 画像電子学会誌 第39巻, 第2号, pp. 215-219
世界最初のコンピューターグラフィックス(CG)システムが開発されてから約50年を経たこんにち, CGを用いた映像表現は日常的に目にするようになった. 本報告では, CG研究の発展の経緯をたどりながら, 基礎的研究から先端的研究までを概説する. CG研究の歴史は大別して, 創成期, 成長期, 成熟期に分類できる. 創成期では, 陰面消去や簡単な輝度計算法, 影の表示, テクスチャマッピングなど, こんにちまで継続して活用されている基礎的な技術が多数開発された. 基本的な表示手法はこの時期に確立されている. その後, 成長期には, レイトレーシング法に代表される, よりリアリティの高い映像作成を可能にする技術が開発されている. また, リアリティを追求するだけでなく, イラスト風の映像作成など, 新しい表現の追求も行われており, 多種多様な技術が開発され, CGの可能性が飛躍的に広げらている. こんにちのCG研究は, 成熟期にあるといえる. 創成期と成長期に開発された手法をベースとして, 新しい応用研究が盛んに行われている. 最近では, 計算機性能の向上が著しく向上したため, より複雑かつ大規模な表示物体を扱った手法の開発が多く見られる. GPUと呼ばれる並列演算チップの登場もその傾向に拍車をかけている. 以上のような研究背景を俯瞰しながら, 今後, CG研究はどのように発展していくのかを考察する.
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